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コミックでわかるアドラー心理学 【書評ブログ】

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過去に囚われず、未来を変えよう!


書籍情報

タイトル

コミックでわかるアドラー心理学

監修

向後千春

出版社

中央出版(2014/10/26)

結論

 人間は社会の構成員であるため、人生の悩みのすべては「人間関係」でできている
人間が起こす行動について、その目的を理解しようとすれば、自分も他人も理解することができる。ちなみに人間は、「誰でもその環境で、必死に認められようとしているだけ」なのである。それが理解できれば、人間関係は改善され、人生の悩みはなくなる

要約

この本で学べること

①人間の本質が理解できる。
②アドラー心理学の基礎について理解できる。

①人間の本質とは?

  • 人間は、無意識に何かを達成しようとして行動を選択する生き物。こうなりたいという願望を、達成しようとする生き物(自己実現の達成)。
  • 自己実現の達成においては、人間関係の中に存在し、それから逃げることが出来ない。

②アドラー心理学の基礎

  • 人間の行動を、原因からではなく目的から考える。(⇔因果律(いんがりつ))」
  • 自己実現を目指す人間の性質に迫る学問。

アドラー心理学の前提となる、人間に関する5つの理論

  1. 目的論
    人は、まず目的を持ちその方向に思考し、行動する。
  2. 全体論
    意識、無意識、思考、行動は一貫している。
  3. 社会統合論
    人は社会の構成員である。
  4. 仮想論
    自分、他者、周りの世界を自分が見たいように見る。
  5. 個人の主体性
    自分の人生は自分で決めることができる。

劣等感

人間が持つ目的の中に「優れた自分になりたい」というものがある。理想と現実とのギャップ(劣等性)が生じることで、劣等感になる。その差を埋めるために行動(努力)することを、「補償」という。
しかし、その差がなかなか埋まらずに自分の能力のなさを嘆いたり、人と比べて嫉妬したりして個人としての敗北感を味わい悩むことがある。そうならないために、社会や属するグループの成長のために努力していると考え、一体感を味わいながら成長を目指す方が前向きに継続できる

ライフスタイル

目的とその達成へのプロセスのこと。10歳くらいまでに安定する。ただし、そのあとでも変えることはできる。思い通りにいかないことが発生すると、現われる。「性格」「個性」「パーソナリティ」と同義である。

4つの種類があり、何を一番大切に考え、最終的に目指しているかを基準に分けている。
縦軸横軸を、「課題解決優先⇔対人関係優先」と「受動的⇔能動的」から成る

  1. 課題解決優先で受動的:安楽でいたい
    →苦労が苦手。面倒が起こりそうなら、それを避ける努力をする
  2. 対人関係優先で受動的:好かれたい
    →一人にでも嫌われたくない。好かれるために気を使い、一生懸命にサービスする。
  3. 対人関係優先で能動的:リーダーでいたい
    →周りをコントロールして、主導権を握るための努力をする。
  4. 課題解決優先で能動的:優秀でありたい
    →一人で技量を高めようと努力する。周りに合わせることをしない。

全体論

「個人」は意識と無意識、理性と感情、心と身体のそれぞれを使って、行動を決定している。自分の行動を無意識や感情のせいにせず、それすらも目的達成のために使っているという考え。

出来事の意味づけ

出来事(単なる事実)に対して、勝手に作り出した自己像と世界像を通して見てしまい(仮想現実)、意味づけをしてしまう。その思い込みともいえる自己像と世界像はますます強くなる。

自己欺瞞とトラウマ

人間は、「こうふるまった方が生きやすい」ということを学習してそれに沿って行動する。また、常に有能でいたい人間は、無能であることが明らかになるのが怖いから、直面する課題を避けようとする。その時に、言い訳を自分に提供することのこと。しかし、これは「できない」ではなく、「やりたくない」だけ。よく使われるもので、「トラウマ(心的外傷)」がある。反対に、課題に挑戦することを「勇気」という。

ライフタスク(人生の課題)

個人は「地球上で生きている人類の一員」と考え、個人がなすべき課題は3つあるとした。いずれも互いに関連していて、バランスよく集中することが必要となる。それを考えることが人生の意味となる。また、いずれも他者への関心がなければ果たすことができない。要するに、人は他者に関心を持たなければ幸せにはなれない。

  1. 仕事のタスク
    →人類が存続するための仕事をどのようにして見つけることが出来るか。
  2. 交友のタスク
    →仲間の中での自分の居場所をどのようにして見つけるか。
  3. 愛のタスク
    →子孫を残すことで人類の継続に寄与する。

共同体感覚

自分の居場所があるという安心感。仲間がいてその中で、自分の能力を使って、役に立ち貢献出来るという感覚。それが出来ることが喜びを生み、幸福な人生へとつながる。

読み終わって

感想

 心理学と言うと、こころやメンタルについての内容と考えがちだが、本書を読むことで人間の本質について考えることが出来た。それと同時に、起こっている事象に対しての考え方を変えることができた。誰かの行動は必ず目的があるものであるから、起きていることに対してではなく、その目的を理解してあげることで相手を理解し人間関係を円滑にできるのではないかと感じた。
何かの目的があって、現在がある。過去は関係ない。そう思うと、何が目的でそうしているのか、そのことが起こったのかと客観的に人や事象を捉えることが出来るようになると感じた。主観が入りにくくなるので、人間関係の円滑化に繋がると思う。
劣等感は、人間の悩みの中でも多い要因だと思う。特に現代においては。人と比較するからこそ生まれてしまう劣等感。やっぱり人間関係から端を発する。それに対抗するには、人との比較にばかり目を向けずに、自分に目を向け、好きになることが大事だと思った。自分より他者の方が好きなのか?自分の好きなところをたくさん持つようにすれば、ここは及ばないが、ここは優れていると思うことができ、気が楽になるのではないか。
最後に、自分のことばかり考えず、誰かの役に立つことを考えることが人生の幸せにつながると感じたので意識したい。

おすすめ度

 

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